怒涛の「切なさ」プロパガンダ映画『君の名は。』
- 2016/10/18
- 12:33
過剰な音楽と怒涛の展開で唐突な飛躍やおかしな展開も押し通してストーリーを突き進める作風は『スペース・バンパイア』を思い起こさせた。
彗星つながりで大災害と男女の愛を絡めるという展開では同様かも。
「えっ? お前それいつ分かったの?」という疑問が多々湧く展開は『スペース・バンパイア』や『スポンティニアス・コンバッション』と通じる。
「なんだかよく分からないが凄いことが起きて、めでたしめでたし」な映画だった。

ありとあらゆる売れ線要素をぶち込んで監督自らの編集による膨大な情報量の作品で、
画や動きもとても綺麗なので観客は圧倒されてしまうだろう。
音響設計もかなり良かったと思う。
『意志の勝利』顔負けの「恋愛しろ」プロパガンダ映画だった。
街コンのオープニングでこの映画を上映すれば、必ず皆んな盛るはずなので少子化対策になるかもしれない。
そういえば、上映前の予告編もそんな「切なさ」押しの邦画ばかりだった。やたら同じ俳優ばかりだった気が。
予告編の段階で売れ線要素「切なさ」の押し売りもとい過剰なプロパガンダを感じて、お腹いっぱいになってしまったが、細田守『時をかける少女』がだい好きなので気になったのは確かだ。
しかし、真の「切なさ」を感じたければ、カナザワ映画祭2016「期待の新人監督賞」受賞作品の『さいなら、BAD SAMURAI』を観てほしい。
映画史上空前の「切なさ」を持った作品だ。
『回路』や『叫』などとてつもない「切ない」映画を撮られた黒沢清監督も『さいなら、BAD SAMURAI』の「切なさ」を大層褒められていた。

ただ『君の名は。』は「呪い」よりは「祝祭感」しかない映画だったので、『いま、会いにゆきます』とか『世界の中心で、愛をさけぶ』みたいに10年経ったら忘れられて誰にも観られなくなる(または言及されなくなる)可能性もある作品だと思った。
当方も二回目の鑑賞はもうお腹いっぱいなので無いだろう。
『君の名は。』の「。」とか鬱陶しいし、東京がどうだとか地方がどうだとかカフェがどうだとかくだらなすぎて興味もない(監督も実は全然興味がないのかもしれない。作品から何となくそれは感じた。そういう距離感を自然に出せるのが才能かも)。
ただ、爆音上映向けの気がしたので、機会があれば『ロボコップ』と二本立てか『スペース・バンパイア』と二本立てをしてみたい。




彗星つながりで大災害と男女の愛を絡めるという展開では同様かも。
「えっ? お前それいつ分かったの?」という疑問が多々湧く展開は『スペース・バンパイア』や『スポンティニアス・コンバッション』と通じる。
「なんだかよく分からないが凄いことが起きて、めでたしめでたし」な映画だった。

ありとあらゆる売れ線要素をぶち込んで監督自らの編集による膨大な情報量の作品で、
画や動きもとても綺麗なので観客は圧倒されてしまうだろう。
音響設計もかなり良かったと思う。
『意志の勝利』顔負けの「恋愛しろ」プロパガンダ映画だった。
街コンのオープニングでこの映画を上映すれば、必ず皆んな盛るはずなので少子化対策になるかもしれない。
そういえば、上映前の予告編もそんな「切なさ」押しの邦画ばかりだった。やたら同じ俳優ばかりだった気が。
予告編の段階で売れ線要素「切なさ」の押し売りもとい過剰なプロパガンダを感じて、お腹いっぱいになってしまったが、細田守『時をかける少女』がだい好きなので気になったのは確かだ。
しかし、真の「切なさ」を感じたければ、カナザワ映画祭2016「期待の新人監督賞」受賞作品の『さいなら、BAD SAMURAI』を観てほしい。
映画史上空前の「切なさ」を持った作品だ。
『回路』や『叫』などとてつもない「切ない」映画を撮られた黒沢清監督も『さいなら、BAD SAMURAI』の「切なさ」を大層褒められていた。

ただ『君の名は。』は「呪い」よりは「祝祭感」しかない映画だったので、『いま、会いにゆきます』とか『世界の中心で、愛をさけぶ』みたいに10年経ったら忘れられて誰にも観られなくなる(または言及されなくなる)可能性もある作品だと思った。
当方も二回目の鑑賞はもうお腹いっぱいなので無いだろう。
『君の名は。』の「。」とか鬱陶しいし、東京がどうだとか地方がどうだとかカフェがどうだとかくだらなすぎて興味もない(監督も実は全然興味がないのかもしれない。作品から何となくそれは感じた。そういう距離感を自然に出せるのが才能かも)。
ただ、爆音上映向けの気がしたので、機会があれば『ロボコップ』と二本立てか『スペース・バンパイア』と二本立てをしてみたい。




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