カナザワ映画祭2015上映作品紹介その12 『ミディアン 完全版』クローネンバーグが熱演の西洋版妖怪大戦争
- 2015/08/18
- 23:00
ナイトブリード(夜の種族)とナチュラル(人間)の間を小賢しく立ちまわる殺人鬼を映画監督のデヴィッド・クローネンバーグが熱演。本当に悪そうな奴に見える。また、映画監督として唯一無二の作品を三本もモノにした小説家クライヴ・バーカーの第二作目。

死都ミディアンの地下で人知れず棲んでいた夜の種族と、人間が、純粋に邪悪な存在の殺人鬼で精神科医のデッカー(クローネンバーグ)にけしかけられ全面対決することになる。
夜の種族(ナイトブリード)は単純に言うと悪魔なのだが、あくまで悪魔という言葉を使わないところにクライブ・バーカーの賢さがある。悪魔と言ってしまえば、我々観客の腑に落ちてしまい、それ以上の想像力を惹起しないが、慎重に悪魔という言葉を使わないことで、この夜の種族たちにペイガン的、異民族的な何かを感じさせてくれる。
人肉食いの悪くて強い奴もいれば、優しくて大人しい奴もいる夜の種族たち。『デビルマン』のデーモンに近い。もっともクライブ・バーカーは『デビルマン』のことは知らなかっただろう。

















強烈な印象を残す異端審問の場面。人間の邪悪さそのものが現れている。

殺人狂の精神科医を憎々しげに演じるクローネンバーグ。ほぼ主役並に出番が多い。そして、画面映えしている。日本で同じようなことができそうなのは黒沢清監督だろうか?


ナチュラル(人間)の武装組織、警察と自警団。火炎放射器まで持ってきて、夜の種族の女子供を笑いながら虐殺する。



警察なのに絞殺用ワイヤーまで装備している。こいつら一体…?

キチガイ警察アイガーマン署長。まるでナチの突撃隊隊長のような風貌と言動。デッカー並にキャラが立っている。
アイガーマン署長 「共産主義者に、発展途上国の奇形たち、化け物ども全て皆殺しだ。俺たちは自由のために戦う!」



9/22(火)10:00~ 上映
予告編。
90年代ダニー・エルフマンの音楽も雄々しい。

死都ミディアンの地下で人知れず棲んでいた夜の種族と、人間が、純粋に邪悪な存在の殺人鬼で精神科医のデッカー(クローネンバーグ)にけしかけられ全面対決することになる。
夜の種族(ナイトブリード)は単純に言うと悪魔なのだが、あくまで悪魔という言葉を使わないところにクライブ・バーカーの賢さがある。悪魔と言ってしまえば、我々観客の腑に落ちてしまい、それ以上の想像力を惹起しないが、慎重に悪魔という言葉を使わないことで、この夜の種族たちにペイガン的、異民族的な何かを感じさせてくれる。
人肉食いの悪くて強い奴もいれば、優しくて大人しい奴もいる夜の種族たち。『デビルマン』のデーモンに近い。もっともクライブ・バーカーは『デビルマン』のことは知らなかっただろう。

















強烈な印象を残す異端審問の場面。人間の邪悪さそのものが現れている。

殺人狂の精神科医を憎々しげに演じるクローネンバーグ。ほぼ主役並に出番が多い。そして、画面映えしている。日本で同じようなことができそうなのは黒沢清監督だろうか?


ナチュラル(人間)の武装組織、警察と自警団。火炎放射器まで持ってきて、夜の種族の女子供を笑いながら虐殺する。



警察なのに絞殺用ワイヤーまで装備している。こいつら一体…?

キチガイ警察アイガーマン署長。まるでナチの突撃隊隊長のような風貌と言動。デッカー並にキャラが立っている。
アイガーマン署長 「共産主義者に、発展途上国の奇形たち、化け物ども全て皆殺しだ。俺たちは自由のために戦う!」



9/22(火)10:00~ 上映
予告編。
90年代ダニー・エルフマンの音楽も雄々しい。
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