カナザワ映画祭2015上映作品紹介その11 『キング・コング』全てはここから始まった
- 2015/08/12
- 23:39
アイコンとして有名すぎるので世界中の誰もが知っているキング・コング。
だけど、オリジナル版を見たことがある人は意外に少ない作品だ。周りの映画好きでも見たことのある人は少なかった。
それこそスクリーンで見たことがある人はどれだけいるのだろうか?
初公開が1933年だから、その頃に5歳だとしても87歳か! リバイバル上映とかはあったのかな? 知らないが。
素晴らしいポスターワークの数々





ストーリーは、狂った映画監督(ヤコペッティや渡辺文樹やその他大勢のファナティック映画監督の元型)がネタ探しに地図にも載っていない南海の孤島ドクロ島に突撃。そこに棲んでいた狂暴な巨大猿キング・コングを捕獲。ニューヨークに連れて帰って見世物にしようとするのだが…。
現在の道徳的基準や常識から見るとタガの外れた作品の多い1930年代の映画群(『フリークス』、『獣人島』、『コンゴ』などなど)の一つに数えられる作品だ。
主人公(?)の映画監督カール・デナム。強引で映画製作のことしか頭にない。良い人間でもないが悪い人間でもない憎めない奴だ。まさに映画や物語の主人公的人物。

ニューヨークの街をお腹を空かして彷徨いていたフェイ・レイを騙して(騙してはいないか。仕事の詳細を言わなかっただけ…)、ドクロ島行きの船に乗せる。
監督 「これは真面目な仕事だ。 私を信じるんだ」
フェイ・レイ 「はい…」

コーヒー一杯で怪しいオッサンになびいてしまうフェイ・レイ…。こんな光景は新宿とかだとあるのだろうか
怪しすぎるだろ…。まるでAVのスカウト…。
船長にも船員にも行き先を言わない秘密主義者。気持ちは何となく分かる。
船長 「デナムさん、どこに向かってるんですか?」
監督 「大丈夫だ!」

差別的な中国人コックの描写。1930年代だから仕方がない。現代の商業映画では不可能な描写。
中国人コック 「ワタシ 中国 帰りたい アルヨ… イモ剥き 疲れたアル」

差別的な原住民の描写。現代の映画だと船長を黒人にキャスティングしてバランスを取るだろう。しかし、この映画では黒人=野蛮人だ。
とてもヤコペッティ的なシーン。というかヤコペッティが何十年も後だった。


遂に登場キング・コング! 現代映画のように変に勿体ぶらず(ピーター・ジャクソン版『キング・コング』長過ぎるよ)に、いきなり出てくるところが素晴らしい。

とりあえずフェイ・レイを裸に剥く助平猿。


人間を掴んでバリバリ食べます! ピーター・ジャクソン版『キング・コング』みたいに憂いの含んだ哲学者的霊長類ではなく、こいつはただのキチガイ猿だ! だから素晴らしく映画的だ。


次々と登場するドクロ島の恐竜たちや怪生物たち! この釣瓶打ち感が素晴らしい! CGIのクリーチャーよりも生物感が出ている。特に死に際。


新型ガス爆弾でコングを眠らせて捕獲。次のカットでいきなりニューヨークの劇場のシーンまで飛ぶのがテンポよくて良い。今の映画だと運搬中のダラダラした船内の場面を挟み込んだりしてしまうだろう。

あっという間に逃げ出してニューヨークの街で人間を掴んでバリバリ食べます!

HDデジタル・リマスター版を日本初公開。しかも無料
9/19(土)19:30~ 横安江町商店街にて野外上映
予告編
だけど、オリジナル版を見たことがある人は意外に少ない作品だ。周りの映画好きでも見たことのある人は少なかった。
それこそスクリーンで見たことがある人はどれだけいるのだろうか?
初公開が1933年だから、その頃に5歳だとしても87歳か! リバイバル上映とかはあったのかな? 知らないが。
素晴らしいポスターワークの数々





ストーリーは、狂った映画監督(ヤコペッティや渡辺文樹やその他大勢のファナティック映画監督の元型)がネタ探しに地図にも載っていない南海の孤島ドクロ島に突撃。そこに棲んでいた狂暴な巨大猿キング・コングを捕獲。ニューヨークに連れて帰って見世物にしようとするのだが…。
現在の道徳的基準や常識から見るとタガの外れた作品の多い1930年代の映画群(『フリークス』、『獣人島』、『コンゴ』などなど)の一つに数えられる作品だ。
主人公(?)の映画監督カール・デナム。強引で映画製作のことしか頭にない。良い人間でもないが悪い人間でもない憎めない奴だ。まさに映画や物語の主人公的人物。

ニューヨークの街をお腹を空かして彷徨いていたフェイ・レイを騙して(騙してはいないか。仕事の詳細を言わなかっただけ…)、ドクロ島行きの船に乗せる。
監督 「これは真面目な仕事だ。 私を信じるんだ」
フェイ・レイ 「はい…」

コーヒー一杯で怪しいオッサンになびいてしまうフェイ・レイ…。こんな光景は新宿とかだとあるのだろうか
怪しすぎるだろ…。まるでAVのスカウト…。
船長にも船員にも行き先を言わない秘密主義者。気持ちは何となく分かる。
船長 「デナムさん、どこに向かってるんですか?」
監督 「大丈夫だ!」

差別的な中国人コックの描写。1930年代だから仕方がない。現代の商業映画では不可能な描写。
中国人コック 「ワタシ 中国 帰りたい アルヨ… イモ剥き 疲れたアル」

差別的な原住民の描写。現代の映画だと船長を黒人にキャスティングしてバランスを取るだろう。しかし、この映画では黒人=野蛮人だ。
とてもヤコペッティ的なシーン。というかヤコペッティが何十年も後だった。


遂に登場キング・コング! 現代映画のように変に勿体ぶらず(ピーター・ジャクソン版『キング・コング』長過ぎるよ)に、いきなり出てくるところが素晴らしい。

とりあえずフェイ・レイを裸に剥く助平猿。


人間を掴んでバリバリ食べます! ピーター・ジャクソン版『キング・コング』みたいに憂いの含んだ哲学者的霊長類ではなく、こいつはただのキチガイ猿だ! だから素晴らしく映画的だ。


次々と登場するドクロ島の恐竜たちや怪生物たち! この釣瓶打ち感が素晴らしい! CGIのクリーチャーよりも生物感が出ている。特に死に際。


新型ガス爆弾でコングを眠らせて捕獲。次のカットでいきなりニューヨークの劇場のシーンまで飛ぶのがテンポよくて良い。今の映画だと運搬中のダラダラした船内の場面を挟み込んだりしてしまうだろう。

あっという間に逃げ出してニューヨークの街で人間を掴んでバリバリ食べます!

HDデジタル・リマスター版を日本初公開。しかも無料
9/19(土)19:30~ 横安江町商店街にて野外上映
予告編
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