誰かこの映画の面白さを教えて? 『インヒアレント・ヴァイス』
- 2015/04/22
- 12:02
二時間半我慢したのにちっとも面白くならなくて参った…。
そういえば、トマス・ピンチョンの長い小説「重力の虹」国書刊行会版も昔に何回も挑戦しているのだけど、我慢して読み進めてもちっとも面白くならずいつも途中で挫折していた。世間的には名作らしいし、翻訳が悪いのかなあ(あの関西弁翻訳の「ヴァインランド」は辛かったなあ、途中でやめた)と思っていたが、映画だと上映時間を我慢すればいいから一応最後まで見れたのだが…、映画もつまんなかった。これはポール・トーマス・アンダーソンの責任だろう。

「LAヴァイス」ってタイトルで翻訳が出てるのに、なんで『インヒアレント・ヴァイス』なんてタイトルにしたのだろうか?
ストーリーはよく分からんが、色んな組織が絡んだドラッグ関連の陰謀に主人公が巻き込まれているらしい、多分(会話が全然分かりませんでした)。
各シーンの会話が長すぎて猛烈に眠くなる。ベラベラベラベラ何喋ってやがるんだ? 出だしの会話シーンが壮絶に退屈で、これからどうするんだろう?と心配になったら最後までそういうシーンが続いて大変だった。地味なアート映画では少量でもいいからきちんとスパイスとして必要なエロと暴力もあるにはあるが、パンチが全然ない。

70年代初期っぽい女優のメイクや、髪のバサバサ感、お肌のザラザラ感まで当時を再現したリアリズムは単純にスゴいと思った。が、それだけでは映画の面白さには繋がらない。


ギャグシーンは全て笑えなかった。



坂本九の「上を向いて歩こう」が流れる日本食レストランのシーンもなあ…。こんなギャグは90年代初期までしか通じないぞ?

「チョット! パンケーキ! ハヤクゥ!」

この取引シーンもなあ…。

でも、チラッと出てきた映画上映のシーンは力があった。映画上映シーンが出てくると映画は締まるのかもしれない。



あと、このシーンが一番こちらの想像力を掻き立てられた。
プッシー・メニューで「2 GIRL FUCK $48.95」とあるが、3Pがそんなに安くできるのか! 1970年だと当時のレートで円換算すると約18000円かあ。18000円でできるのかあ、いいなあ…。あと、「OLD FASHION FUCK」って何なんだろうか? それが25ドル(9000円)だから要するに一人とということか。だから単純に3Pだと×2なんだな、なるほど。「2 GIRL FUCK」いいなあ…。誰か私をCHICK PLANETに連れてって!

この映画は何なんだろうか? 高学歴のインテリ白人向け映画なのだろうか? おれが白人で名門大学でも出ていて、インテリの友人がたくさんいると面白く感じるのだろうか? いや、もちろん「分からない」からつまらないと言っているのではない。おれはむしろ「分からない」モノの方が好きだ。『クラッシュ』や『御法度』、『エキゾチカ』などは何を描いているのかサッパリ分からない映画だけど、何度も何度も見ている。
「重力の虹」は旧訳版を途中で投げたので、新訳版を読んでみたいのだけれど、図書館ではいつも下巻しか置いていないので、なかなか読めない。どうしていつも下巻だけ置いてあるのだろうか? ブックオフに「指輪物語」が一巻だけ大量においてあるのと同じことなのだろうか? まあでもピンチョンの小説は英語で読んだわけでもないのでつまらないとも言えないし、いつか死ぬまでには原著で読んでみたい。永遠に積読しそうだが…。
しかし、ポール・トーマス・アンダーソンもよく考えるとデビュー作の『ブギーナイツ』以外は特に印象に残らない作品ばかりなので、まあこの作品もこんなものなのだろうか? もう一人のポール・アンダーソンはヌルいSF映画の人って印象だけど、もしかしたらこのもう一人のほうが今は面白いんじゃないのか。↓見てないけど気になる映画『ポンペイ』。
そういえば、トマス・ピンチョンの長い小説「重力の虹」国書刊行会版も昔に何回も挑戦しているのだけど、我慢して読み進めてもちっとも面白くならずいつも途中で挫折していた。世間的には名作らしいし、翻訳が悪いのかなあ(あの関西弁翻訳の「ヴァインランド」は辛かったなあ、途中でやめた)と思っていたが、映画だと上映時間を我慢すればいいから一応最後まで見れたのだが…、映画もつまんなかった。これはポール・トーマス・アンダーソンの責任だろう。

「LAヴァイス」ってタイトルで翻訳が出てるのに、なんで『インヒアレント・ヴァイス』なんてタイトルにしたのだろうか?
LAヴァイス (Thomas Pynchon Complete Collection)
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トマス ピンチョン 新潮社 2012-04
ストーリーはよく分からんが、色んな組織が絡んだドラッグ関連の陰謀に主人公が巻き込まれているらしい、多分(会話が全然分かりませんでした)。
各シーンの会話が長すぎて猛烈に眠くなる。ベラベラベラベラ何喋ってやがるんだ? 出だしの会話シーンが壮絶に退屈で、これからどうするんだろう?と心配になったら最後までそういうシーンが続いて大変だった。地味なアート映画では少量でもいいからきちんとスパイスとして必要なエロと暴力もあるにはあるが、パンチが全然ない。

70年代初期っぽい女優のメイクや、髪のバサバサ感、お肌のザラザラ感まで当時を再現したリアリズムは単純にスゴいと思った。が、それだけでは映画の面白さには繋がらない。


ギャグシーンは全て笑えなかった。



坂本九の「上を向いて歩こう」が流れる日本食レストランのシーンもなあ…。こんなギャグは90年代初期までしか通じないぞ?

「チョット! パンケーキ! ハヤクゥ!」

この取引シーンもなあ…。

でも、チラッと出てきた映画上映のシーンは力があった。映画上映シーンが出てくると映画は締まるのかもしれない。



あと、このシーンが一番こちらの想像力を掻き立てられた。
プッシー・メニューで「2 GIRL FUCK $48.95」とあるが、3Pがそんなに安くできるのか! 1970年だと当時のレートで円換算すると約18000円かあ。18000円でできるのかあ、いいなあ…。あと、「OLD FASHION FUCK」って何なんだろうか? それが25ドル(9000円)だから要するに一人とということか。だから単純に3Pだと×2なんだな、なるほど。「2 GIRL FUCK」いいなあ…。誰か私をCHICK PLANETに連れてって!

この映画は何なんだろうか? 高学歴のインテリ白人向け映画なのだろうか? おれが白人で名門大学でも出ていて、インテリの友人がたくさんいると面白く感じるのだろうか? いや、もちろん「分からない」からつまらないと言っているのではない。おれはむしろ「分からない」モノの方が好きだ。『クラッシュ』や『御法度』、『エキゾチカ』などは何を描いているのかサッパリ分からない映画だけど、何度も何度も見ている。
「重力の虹」は旧訳版を途中で投げたので、新訳版を読んでみたいのだけれど、図書館ではいつも下巻しか置いていないので、なかなか読めない。どうしていつも下巻だけ置いてあるのだろうか? ブックオフに「指輪物語」が一巻だけ大量においてあるのと同じことなのだろうか? まあでもピンチョンの小説は英語で読んだわけでもないのでつまらないとも言えないし、いつか死ぬまでには原著で読んでみたい。永遠に積読しそうだが…。
トマス ピンチョン 新潮社 2014-09-30
トマス ピンチョン 新潮社 2014-09-30
しかし、ポール・トーマス・アンダーソンもよく考えるとデビュー作の『ブギーナイツ』以外は特に印象に残らない作品ばかりなので、まあこの作品もこんなものなのだろうか? もう一人のポール・アンダーソンはヌルいSF映画の人って印象だけど、もしかしたらこのもう一人のほうが今は面白いんじゃないのか。↓見てないけど気になる映画『ポンペイ』。
ポンペイ [Blu-ray]
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キット・ハリントン ギャガ 2014-12-02
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