『ブレスト要塞大攻防戦』
- 2014/11/22
- 17:46
2010年のロシア映画。
例のphotoshop加工ビジュアル+激安邦題を付けられて日本リリースされていそうでされていない独ソ戦映画。

追記:日本リリースされるそうです。
独ソ戦開始時にソ連とドイツの国境にあったポーランドのブレスト要塞が舞台。
ズタボロになりながらドイツ軍に抵抗するソ連赤軍をラッパ吹きの少年兵の視点から描き出している。
独ソ戦のロシア映画は多数製作されていて、好きな題材なので可能な限り観ているが、なかなか傑作というレベルの作品がないのが残念なところ。
傑作といえばソ連製の『炎628』くらいだろうか。

そういえば、2013年のロシア版「Stalingrad」はかなり期待していたけど、イマイチな作品。

1993年の西ドイツ版『スターリングラード』に続いて話のわかるドイツ軍人としてトーマス・クレッチマンが出演していた。

戦争映画ではエポックとなる演出が後世に残る傑作になるには必要(『プライベート・ライアン』以降と以前で映画の戦闘描写がガラリと変わった。ゲームへの影響も大)だと思うがそれがなかった。
まあ、火だるまになりながら突撃してくるロシア兵と、ドイツ兵とロシア兵がカンフーで戦うシーンは新しかったけど、誰も真似しないだろう・・・。
で、この「Fortress of War」。極端に安っぽいところもないが、エポックとなる戦闘描写もない地味な作品ながら手堅い作りの秀作ではないだろうか。
2001年のアメリカ版『スターリングラード』(同タイトルで三作品ありややこしいけど、原題は「Enemy at The Gates」)でエポック戦争描写となった「臆病者と裏切り者は射殺する」と宣言し容赦無い味方兵士への銃撃をする政治将校。このドニー・イエン似の「Fortress of War」の政治将校は比較的人間味があり、逃げ出す兵隊を後ろから撃ったりはしない。

実際も開戦当初は味方への銃撃のような督戦行為はしなかったらしい。
大量の死体の山をドイツ軍が戦車で轢き潰すシーンは新しかったけど、ペラペラCGでクオリティが高くなくエポックなシーンにはならなかったのが残念なところ。
上で写真を付けた『炎628』そっくりの記念撮影シーンも出てくる。『炎628』はその後の戦争映画、特にロシア映画で火炎放射器のシーンなど色々と真似されているので、エポックな作品だと改めて認識した。
予告編
次々と作られるロシア製独ソ戦映画だが、時代を作り上げたアメリカ製戦争映画『地獄の黙示録』、『フルメタル・ジャケット』、『プライベート・ライアン』のような作品が出てくることを期待して、これからも追っていきたい。
例のphotoshop加工ビジュアル+激安邦題を付けられて日本リリースされていそうでされていない独ソ戦映画。

追記:日本リリースされるそうです。
ブレスト要塞大攻防戦 [DVD]
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アレクセイ・コパショフ アメイジングD.C. 2015-08-05
独ソ戦開始時にソ連とドイツの国境にあったポーランドのブレスト要塞が舞台。
ズタボロになりながらドイツ軍に抵抗するソ連赤軍をラッパ吹きの少年兵の視点から描き出している。
独ソ戦のロシア映画は多数製作されていて、好きな題材なので可能な限り観ているが、なかなか傑作というレベルの作品がないのが残念なところ。
傑作といえばソ連製の『炎628』くらいだろうか。

そういえば、2013年のロシア版「Stalingrad」はかなり期待していたけど、イマイチな作品。

1993年の西ドイツ版『スターリングラード』に続いて話のわかるドイツ軍人としてトーマス・クレッチマンが出演していた。

戦争映画ではエポックとなる演出が後世に残る傑作になるには必要(『プライベート・ライアン』以降と以前で映画の戦闘描写がガラリと変わった。ゲームへの影響も大)だと思うがそれがなかった。
まあ、火だるまになりながら突撃してくるロシア兵と、ドイツ兵とロシア兵がカンフーで戦うシーンは新しかったけど、誰も真似しないだろう・・・。

で、この「Fortress of War」。極端に安っぽいところもないが、エポックとなる戦闘描写もない地味な作品ながら手堅い作りの秀作ではないだろうか。
2001年のアメリカ版『スターリングラード』(同タイトルで三作品ありややこしいけど、原題は「Enemy at The Gates」)でエポック戦争描写となった「臆病者と裏切り者は射殺する」と宣言し容赦無い味方兵士への銃撃をする政治将校。このドニー・イエン似の「Fortress of War」の政治将校は比較的人間味があり、逃げ出す兵隊を後ろから撃ったりはしない。

実際も開戦当初は味方への銃撃のような督戦行為はしなかったらしい。
大量の死体の山をドイツ軍が戦車で轢き潰すシーンは新しかったけど、ペラペラCGでクオリティが高くなくエポックなシーンにはならなかったのが残念なところ。
上で写真を付けた『炎628』そっくりの記念撮影シーンも出てくる。『炎628』はその後の戦争映画、特にロシア映画で火炎放射器のシーンなど色々と真似されているので、エポックな作品だと改めて認識した。
予告編
次々と作られるロシア製独ソ戦映画だが、時代を作り上げたアメリカ製戦争映画『地獄の黙示録』、『フルメタル・ジャケット』、『プライベート・ライアン』のような作品が出てくることを期待して、これからも追っていきたい。
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