米国UFO怪談『エクストラ テレストリアル』

地球外生物（Extraterrestrial）、略してE.T.。でも、このETは怖いぞ。
アメリカではヒルビリーの田舎ホラーと並んでポピュラーなUFOホラー。監督は兄弟でやっているザ・ヴィシャス兄弟。
そういえば、置いてけぼり感がなかなかスゴかったUFO映画『スカイライン』もザ・ストラウス兄弟っていう兄弟だったな。おとなになっても兄弟でつるんでる奴は変な奴らが多い…。 


田舎の別荘に遊びに来た若者グループをUFOに乗ってやって来た宇宙人が襲うというストレート過ぎる話。
話がストレート過ぎるので、重要となるのは演出だろう。

ストレートに出し惜しみなく出てくるUFOや宇宙人が良い感じ。登場人物はもちろんハンディカムや携帯を持っているので、もはや陳腐化したPOV映像（『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』から１５年も経っているので当然だ）も出てくるが、控えめなのであまり気にならない。


UFOドーン！


宇宙人ドーン！


巨大なUFOの母船。次々とUFOに拐われる登場人物たち。


キチガイジジイの役でマイケル・アイアンサイドが登場。これだけで見る価値あり。




UFO母船の中はとんでもないことになっていた。ここで放電と手術台が登場し、「映画の生体解剖」の理論通り、映画が暴走し始める。

映画の生体解剖~恐怖と恍惚のシネマガイド~

posted with ヨメレバ

稲生 平太郎,高橋 洋 洋泉社 2014-03-25

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当然捕まった犠牲者は生体実験に。肛門に何かスゴい器具を突っ込まれる…。








主人公は拐われた彼氏のためにUFO内に突入。彼氏と再会し、仲直りするふたり（冒頭にプロポーズを断り、険悪な雰囲気になるという伏線があったのをここで思い出した）。人間の愛に感動した宇宙人は二人を地球に返すのだった（えっ？）。

「“あなたを愛しています”と言うことを私たちは照れてしまいがちです。人生はとても短いのです。本当の思いを表現し合うことをためらうなんて、まったくばかげていることです」オノ・ヨーコ

↑ということなんだろうか…？　でも人の尻にあんなものをツッコむ連中がそういうことを思うのだろうか…？　難解でおれには分からない…。






安心したのも束の間、ガスマスクを付けた政府の連中が証拠隠滅のために二人を待ち構え、二人とも射殺…というお約束のジ・エンド。ご丁寧に仕上げは火炎放射器。







ストレートさがなかなか楽しめるUFOホラーだった。

予告編